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元本割れが急増する「確定拠出金」の問題点

 ◆2年ぶりの高水準
確定拠出年金の加入者のうち、元本割れとなっている人の割合が約6割(2011年9月末時点)に上ることが明らかになりました。半年前の約4割から急増しており、半期ベースでは2年半ぶりの高水準となっています。
◆確定拠出年金の仕組みは?
確定拠出年金は、毎月一定金額を個人ごとの口座に積み立て、その元本と運用益が老後の年金原資となる制度であり、「企業型」と「個人型」とがあります。
企業型の場合は、企業が毎月決まった拠出額を従業員の口座に振り込み、従業員自らがその運用方法を決定します。なお、2012年1月からは「マッチング拠出」の導入により、従業員による拠出も可能となっています。
個人型の場合は、自営業者や勤務先に企業年金制度がない会社員が個人で加入して掛金を拠出し、運用を行います。
◆世界的な株安が大きく影響
元本割れに陥る人が急増している背景には、世界的な株安の問題があります。
格付投資情報センター(R&I)が、確定拠出年金の運営管理を手掛ける金融機関3社の協力を得て、加入期間半年以上の加入者(3社合計で約140万人。国内の加入者数全体の3割強)の運用実態を調べたところ、通算利回り(年率換算)がマイナスとなり元本割れの人は全体の57.8%となりました。
◆将来の受給額減少につながる
確定拠出年金は、確定給付年金とは異なり、企業が不足分の補填を行わないため、運用低迷が加入者の将来の受給額減少に直結します。
確定拠出年金を導入している企業では、運用利回り平均2.2%を目標として掲げていますが、マイナス1.9%(昨年9月末時点)にとどまっています。
とは言っても、税制優遇などの点でメリットが大きいこともあり、確定拠出年金に代わる有効な手段がないのも現実です。

今後についても運用低迷が予想されるため、新興国株を運用商品に追加したり、年金運用研修を強化したりするなどの対策が必要だと言われています。

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