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知っておきたい「がん対策基本法」の概要と改正内容

◆改正法が成立
12月9日、衆院本会議で「改正がん対策基本法」が全会一致で可決、成立しました。
ここでは、企業の方も知っておきたい法律の概要と改正のポイントをご紹介いたします。

◆「がん対策基本法」とは?
同法では、「我が国のがん対策がこれまでの取組により進展し、成果を収めてきたものの、なお、がんが国民の疾病による死亡の最大の原因となっている等がんが国民の生命及び健康にとって重大な問題となっている現状にかんがみ、がん対策の一層の充実を図るため、がん対策に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体、医療保険者、国民及び医師等の責務を明らかにし、並びにがん対策の推進に関する計画の策定について定めるとともに、がん対策の基本となる事項を定めることにより、がん対策を総合的かつ計画的に推進することを目的とする」と定められており、平成18年6月に成立し、平成19年4月から施行されています。

◆改正内容のポイント
今回の改正の主な内容は以下の通りです。
(1)がんに関する国民理解と社会環境整備に向けての教育推進(第2条第4項、第23条)
(2)がん患者の雇用継続等に配慮するよう事業主に努力義務(第8条)
(3)がんの支持治療に伴う研究と対策(第19条)
(4)難治がん、希少がん、小児がんに関する研究促進(第19条第2項)
(5)小児がん患者の学習と治療の両立支援(第21条)
改正法では、「がん患者が安心して暮らせる社会」を目指すため、国や地域、また企業等に協力を強く求める内容になっています。

◆今後、事業主等に求められる対応
医療技術の進歩により、がんにかかっても通院しながら働く人が増えてきており、仕事と治療の両立が課題となっています。
事業主や担当者は、病気の種類や症状、法律の内容等について最低限の知識を身に付け、がんにかかった従業員が職場で不利益を被らないよう、他の従業員へのがんに関する教育や柔軟な就労時間の変更等、雇用の継続に配慮した対策が求められます。

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