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要介護認定600万人突破で「介護離職者対策」がますます重要に!

◆認定が初めて600万人超える
厚生労働省の調べによると、2015年3月時点で要支援・要介護の認定を受けた人は606万人と、前年同月に比べ22万人の増加となったことがわかりました。
6 00万人を超えたのは年度末ベースでは初めてのことで、国民のほぼ20人に1人に当たります。

◆過去10年では5割増
認定者の数はこの10年で約5割増えました。
男女の内訳では、認定された約606万人のうち、女性が419万人、男性は187万人。特に75歳以上の年齢層では女性の利用者が男性を大きく上回っています。
女性のほうが長生きで65歳以上の人に占める比率が57%と多いのに加え、女性は介護を受けることへの抵抗感が男性に比べて小さいとの見方もあるようです。

◆介護従事者不足が深刻に
このため、介護施設や職員の不足が一段と深刻になっています。
2014年度で利用者の伸びが特に目立つのは在宅サービスで、訪問介護やデイサービスを中心に322万人と3.7%増えました。
一方、特別養護老人ホームなど、介護施設の利用者は121万人と1.6%の伸びにとどまりました。これは、特別養護老人ホームの入居待ちが全国で約50万人いるなど、施設の不足が深刻化しているためです。

◆介護離職者の増加にも大きな懸念
公的な介護サービスを十分に受けられなければ、家族がしわ寄せを受けることになります。
厚生労働省の調査によると、家族の介護のために離職した人は2013年には9.3万人と、前年から41%も増えました。これは5年前の約2倍の数字です。このうち4分の3は女性で、40代後半~50代が多くなっています。
家族の介護離職が増えれば経済全体を下押しする可能性もあり、日本の経済成長の足かせになる可能性もあります。

◆厚生労働省の対策は
厚生労働省は、介護離職者の増加に歯止めをかけるため、介護休業制度を複数回に分けて取れるように制度を見直す方針です。一方で、介護保険制度の維持のため給付を抑制していくことも急務で、介護給付を減らすための改革も必要とされています。
介護の認定者はさらに増え続ける見込みで、今回の調査結果から、政府はもとより、社会全体での取組みがさらに喫緊の課題となっていることがわかります。

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