10月の給与計算の時期となりますが、このタイミングで例年通り、
社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)の改定がございますので、
改めて給与計算においての注意点をご案内させていただきます。
◆算定基礎届(定時決定)による保険料の変更について
毎年7月に行われる「算定基礎届(定時決定)」の手続きに基づき、従業員様の新しい標準報酬月額が決定されました。
この新しい標準報酬月額は、9月から翌年8月まで適用されます。
そして皆様が負担される社会保険料額は、多くの企業様で翌月控除としています。
つまり9月分の社会保険料は、10月に支給される給与から控除額に反映されることになります。
【実務対応】給与計算前にご確認いただきたい3つのポイント
スムーズな10月給与計算のために、下記の準備状況チェックをお願いいたします。
1.「標準報酬決定通知書」の確認
年金事務所などから送付される通知書がお手元にあるかをご確認ください。
改定後の新しい標準報酬月額と保険料額を正確に把握することが最初のステップです。
2.給与計算システムへの反映作業
10月支給分の給与計算を行う前に、お使いの給与システムや給与台帳へ、
新しい保険料額(会社負担分・従業員負担分)が正しく入力・反映されているかをご確認ください。
3.従業員様へのご案内と配慮
社会保険料の控除額の変更は、従業員様からのご質問が多いため、給与明細等を通じて、
「算定基礎届の結果による改定」であることを明確にお伝えいただくことで、安心感につながります。
特に金額の変動が大きい従業員様には、個別にご説明やフォローをしていただくことをお勧めいたします。
計算上のわずかなミスが、後々の差額徴収や還付といった煩雑な事務処理につながり、
従業員様の不信感を生む原因にもなりかねませんので、10月給与計算をされる前に、
改定された保険料額が給与計算の控除額に正しく反映されているかご確認ください。
▼ご参考:日本年金機構による定時決定(算定基礎届)のご案内
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20121017.html