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異動範囲、企業に明示義務

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転勤先どこまであり得る? 将来の勤務地や仕事、明示を義務化へ

厚生労働省が「異動の可能性がある範囲を企業が労働者に事前に明示するよう義務づける」という、
使用者にとっては激震となる法改正の検討に入りました。
現行制度では、労働契約時に作成する「労働条件通知書」などに明示する仕事内容や
勤務地の範囲は「赤坂支店」「経理」といった最初の勤務条件のみになっています。

労働条件通知書(法改正後)

今後は、将来的に変更の可能性がある範囲として「関東近郊」「総務、人事」などと
「労働条件通知書」などに記載することが義務付けられます。
ただし、勤務地などに限定がない場合は、「会社の定める場所」など包括的な表現も認められます。

これらの事により、これまでは「労働条件通知書」などの記載が曖昧でも、
就業規則に転勤や業務内容・職種変更の条項があれば、
かなり広い人事異動を命令することが出来ていましたが、
今後は「労働条件通知書」などに明示がないと出来なくなるかもしれません。

今までは企業側の人事異動の権利が広範だったがために、
解雇が厳しく制限(人事異動などの人材活用をすれば解雇回避ができる)されていたものが、
人事異動の権利がこれまでよりも狭くなるということは、
解雇制限も事実上緩和されるようになるのではないかとも考えられます。

この法令が施行された後には、
企業側の人材活用の意志を明確に「労働条件通知書」などに明示する必要が出てきます。
今後の厚生労働省の審議に着目していきましょう。

 

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