お知らせ

10月の給与計算、新しい最低賃金を反映していますか?

2026年10月 地域別最低賃金

10月の給与計算、新しい最低賃金を反映していますか?

確認したいのは時給額だけではありません。地域ごとの適用開始日と、給与システムの設定を照らし合わせましょう。

最低賃金の改定を受けて賃金を見直しても、給与システムに新しい時給の適用開始日を正しく設定していなければ、旧額で給与を計算してしまうことがあります。

特に、給与計算期間の途中で新しい最低賃金が適用される企業は注意が必要です。今月の給与計算前に確認したい点を、20日締めの例とともに整理します。

1まず地域ごとの金額と適用開始日を確認

令和8年度の地域別最低賃金は、すべての都道府県で時間額54~65円引き上げられました。改定後の全国加重平均は1,177円です。ただし、1,177円が全国共通の最低賃金という意味ではありません。適用される金額は、企業の事業場がある都道府県ごとに異なります。

新しい額が適用される日も、2026年10月1日から12月2日まで地域によって異なります。複数の都道府県に事業場がある企業は、各事業場の所在地ごとに確認してください。金額と日付は、厚生労働省の全国一覧で調べられます。

締め日や支払日が切替日ではありません

新しい最低賃金は、その地域の適用開始日以降の勤務分に適用されます。給与の締め日や支払日だけを基準に設定すると、切替えが遅れるおそれがあります。

220日締めの給与計算はどう切り替えるか

例えば20日締めの企業で、地域の新しい最低賃金が10月1日から適用され、ある労働者の従来の時給が新額を下回るとします。この場合、9月21日~10月20日の給与計算期間の途中で時給を切り替える必要があります。

9月30日までの勤務分は従来の時給、10月1日以降の勤務分は新しい最低賃金以上の時給で計算し、合算できます。企業の判断で、計算期間の初日である9月21日から新しい時給を適用することもできます。

次の計算期間からの変更では遅れます

上記の例で10月21日から新時給にすると、10月1日~20日の勤務分が新しい最低賃金を下回ります。給与システムで、賃金額と適用開始日の両方を確認してください。

3月給制の従業員も確認する

地域別最低賃金は、パートやアルバイトに限らず、月給制・日給制の労働者にも適用されます。月給制の場合は、最低賃金の比較対象になる月給を「1か月平均所定労働時間」で割って時間額に換算し、事業場に適用される最低賃金と比べます。日給制も、原則として1日の所定労働時間で割って時間額に換算します。

比較に使う賃金には、通勤手当、家族手当、精皆勤手当、賞与、時間外・休日・深夜労働に対する割増賃金などを含めません。固定残業代として支払う時間外労働分も、最低賃金との比較には算入しません。総支給額だけを見て「最低賃金を超えている」と判断しないようにしましょう。

また、特定の産業には「特定最低賃金」が適用される場合があります。地域別最低賃金と両方が適用される労働者については、高い方の額で確認します。

4計算済みの給与とシステム設定を点検する

すでに新しい最低賃金の適用が始まった地域では、その日以降の勤務分を旧時給のまま計算していないか、計算済みの給与も確認してください。新額を下回る支払いがあれば、差額を速やかに支払う必要があります。これから適用が始まる地域では、最初の給与計算に間に合うよう、システムに正しい適用開始日を設定しましょう。

✓事業場ごとの最低賃金額と適用開始日を確認する

✓新額を下回る可能性がある労働者を、雇用形態を問わず確認する

✓給与システムの適用開始日と、変更日をまたぐ勤務分の計算を確認する

確認の順番は「自社の事業場の額と日付」「対象となる労働者の賃金」「給与システムの設定」です。まずこの3点をそろえると、計算済みの給与に修正が必要か、次回計算前に何を変更すべきか判断しやすくなります。

出典(2026年10月6日確認):厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」/厚生労働省「最低賃金額以上かどうかを確認する方法」/厚生労働省「使用者と最低賃金制度」/大阪労働局「賃金算定期間の途中に発効日がある場合」

給与計算への反映に迷ったら

「給与計算期間の途中で最低賃金が変わるが、システム設定がわからない」

「月給制の労働者が新しい最低賃金を満たしているか確認したい」

このような段階でのご相談でも問題ございません。

あすか社会保険労務士法人では、企業様の事業場に適用される額と日付、給与設定、計算期間を一緒に確認します。

給与計算について相談する

ページ上部へ戻る